渡辺淳一先生を偲んで…
作家・渡辺淳一がなくなりましたね。
小説好きの私としてはGWの行楽日和の日にとても悲しいニュースが入ってきました。
渡辺淳一といえば、「失楽園」「愛の流刑地」が有名だけど私が好きな本はこちら!
タイトルだけで、どんな本を想像します?
ちょっと考えてみてください。
想像できました?
さぁ、答え合わせ。
Amazonの内容紹介を引用してみましょう。
太宰治、谷崎潤一郎、平塚らいてう等が綴った熱情あふれる十九通のラヴレターを素材に、恋愛小説の名手・渡辺淳一氏が読み解く。明治・大正から昭和へかけての時代史としても貴重。
太宰治、谷崎純一郎、平塚らいてう、高村光太郎等が綴った熱情あふれる十九通のラヴレターを素材に、恋愛小説の名手・渡辺淳一氏が読み解く。谷崎などの高名な文人以外にも、山本五十六のような軍人がきわめて素直に、ありのままの恋心を綴った手紙を、その時代背景とともに渡辺氏が考察を加えるもので、不倫関係であったり、戦時下での極限の恋であったりと赤裸々に思いの丈をぶつけたラヴレターは実に感動的である。明治・大正から昭和にかけての時代史としても貴重な資料であり、また、昨今見直されている日本語の魅力も再発見できよう。著者自らの若き日のラヴレターも収録!
この本を読むと、恋文が書きたくなりますよ。
恋文推進委員会(自称)のものにしては、こんなに公開されて恥ずかしいだろーなーと思いながらも堪らない1冊です。
渡辺淳一のイメージが一新するとともに、登場する作者たちのイメージも変わります。
私ではうまく良さが伝わらないので、他のかたの感想を紹介します。
先人達のラブレターを集めた書簡集。ラブレターの原本に、恋人達のエピソードを添えて作者の解説が入っている。日記フェチ・書簡フェチを自称する本読みにとってはヨダレものの1冊だと思う。書簡好きでなくても、読書が好きな人なら、名だたる文豪の書いた恋文を読んでみるのも楽しいのではないかと思う。
たくさんの恋文の中で、特に印象に残ったのは吉屋信子と谷崎潤一郎だった。吉屋信子が恋人「千代」にあてた、ストレートな恋文は、ただ「好きだ。愛している」というだけでなく恋人を守りたいという心情に溢れていて、心温まるものだった。一方、谷崎潤一郎は彼の作品そのままのエゴイスティックさが前面に出ていて「ご寮人様にお仕えしたい」と書かれているわりには、自分本位で、自分に酔いしれているところがあり、それがいかにも谷崎らしくて、なるほど納得。
驚いたのは芥川龍之介の恋文と、その恋のエピソード。計算高くて、ある意味、ひじょうに普通っぽい印象を受けた。文豪だからって、すべての人が面白い恋愛をしている訳でもないということだろう。「釣った魚にゃエサやらぬ」方式で釣り上げた妻にあてたラブレターからは情熱も愛情も感じられなかった。「こういう女ならいい妻になる」というような女を見る目はあったのかも知れないけれど。私の中の芥川ドリームの一端が崩れてしまった。
最後に付け加えられた編者自身の恋文は蛇足だと思ったが、編者自身が作家なので、どうしても乗せずにはいられなかったのだろうか……ちょっと興ざめだった。が、なかなか良い本を作ってくれたと感謝せずにはいられない。伊達や酔狂で不倫ものとか、エロエロファンタジーばかりを書いていたのではないのだなぁと、感心した次第。
文句なしに面白い読み物だと思う。
そのとおりです。
あーもう1回読みたくなってきた。
もう1回ちゃんと読んだら自分の言葉で感想書きたいです。
そして昨年1月に日本経済新聞の私の履歴書で1ヶ月間連載されていたもの懐かしいです。あんなに赤裸々にプライベートを明かしていいのか!とびっくりしました。
元医者という話は知っておりましたがその時のエピソードもおもしろかったなぁ。
毎日の楽しみでした。
最後に、何を隠そう、私がいま働く会社を知った要因が渡辺淳一でした。
2次面接のときに
面接官:どうやって、弊社のことを知りましたか?
私:はい。好きな作家の舞台にこちらの会社が使用されているからです。
面接官:そうなんですか???
私:はい。(自分の会社のことも知らないのかよー(´・ω・`)ぎゃろーす。)
とまぁ、直木賞コンビの林真理子のブログにたまに出てくる渡辺淳一も好きでした。
もう新しい作品を読むことが出来ないと思うと悲しいですが、作品がずっと残っていくことがとても嬉しいです。
合掌。